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変身超人大戦・襲来 ◆LuuKRM2PEg 「バスタアアアアァァァァァァァ!」 「バスタアアアアァァァァァァァ!」 そして、二つの光は寸分の狂いもない同じタイミングで放たれた。二人の呼吸が完全に一致していたのは、二人が師弟だったのが関係あるかもしれない。 鋼色の拳と黄金の杖から轟音と共に解放されたエネルギーは一瞬の内に衝突し、勢いよく爆発した。暴力的とも呼べる魔力の塊の余波は凄まじく、それだけで周囲の物を容赦なく吹き飛ばしていく。 サイクロン・ドーパントもまた弾き飛ばされそうになったが、その直前にキュアサンシャインによって支えられた。 「あ、ありがとうございます!」 「吹き飛ばされないように踏ん張って!」 「はい!」 激流のような光線の余波と二つの光線が放つ眩さによって、サイクロン・ドーパントは思わず目を細める。その勢いはサイクロン・ドーパントが放っていた疾風など、まるで子供騙しのように思えるくらいだった。 拮抗する光線はやがて、雷鳴が轟くような音を鳴らしながら爆発して、辺りを極光で満たす。その衝撃によって地面は大きく揺れるが、サイクロン・ドーパントはそれに意識を向けていられなかった。 光が収まりつつある中、吹き飛ばされた大地は粉塵となって周囲に舞い上がる。しかしそれは冷たい風に流されて、視界を遮ることはなかった。 「でぃばいん、ばすたー……」 「スバルさん……もうやめてください」 そして、二つのディバインバスターによる輝きが消えた頃、なのはとスバルは見つめ合っている。 スバルは拳を突き出したままぽかんと力なく口を開けているのとは対照的に、なのはは悲しげな表情で呼びかけていた。 「まぶしい、なのはさんのでぃばいんばすたー……まぶしい、とってもまぶしい」 「スバルさんお願い! 元の優しいスバルさんに戻って!」 「……やさしい?」 「私はスバルさんのことはよく知りません! でも、アインハルトさんや未来の私はあなたのことがとっても優しい人だって知っています! そして、スバルさんがたくさんの人を助けてくれたことも!」 「たくさんの人を、助けた……?」 金色に輝く瞳から突き刺さってくる殺意が、なのはの言葉によって弱まってくるように感じる。ゆっくりと構えを解いていくスバルの顔がまたしても迷いで満ちて、息を荒げながら頭を抱えた。 「ど、どうして、どうして、どうして、あたしは、つぶす、つぶす、なのはさん、まぶしい、なのはさん、つぶす、つぶしていい、つぶしちゃだめ、つぶしていい、つぶして、つぶして、つぶして……」 「スバルさん!」 「どうして、なのはさん、どうして、なのはさん、なのはさん、なのはさん、なのはさん……」 なのはが必死に呼びかけていく度にスバルはどんどん狼狽していって、血管のように脈打つソレワターセが縮んでいくのが見える。そのおかげで、あれだけ飛び交っていた触手も止まっていた。 これは千載一遇のチャンスだと思ったサイクロン・ドーパントは、キュアサンシャインから少し離れていく。 「あたしは、あたしは、なのはさん、なのはさん、なのはさん、なのはさん、たすける? たすける? なのはさん? なのはさん? なのはさん?」 「いつきさん!」 「うん、わかってる!」 そしてキュアサンシャインも察しているのか、サイクロン・ドーパントに頷きながら前に出た。太陽のように強く光る瞳を見て、ここにいるみんなの願いがようやく叶えられるとサイクロン・ドーパントは思う。 これでようやくスバルさんを助けて、本郷さん達と一緒に加頭やキュウべぇの陰謀を阻止することができる。さやかちゃんの時みたいに、もう救えなくなるなんてことはない。 キュアサンシャインに希望を感じていたサイクロン・ドーパントは、スバルに意識を向け続けていた。そして彼女は気付かなかったが、一号とアインハルトも困惑するスバルに釘付けとなっている。 その結果、襲撃者に気付くのに遅れてしまった。もっとも、それが早かったところで不幸にも数メートルほどの距離があったので、素早く反撃できた可能性は低い。 スバルを元に戻せるという大きな希望が、皮肉にも最悪の罠となってしまったのだ。 「ぐああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!」 気付くことができたのは、シンケンブルーの悲痛な叫びが発せられてからだった。 何が起こったのかを考える暇もなく、サイクロン・ドーパントはすぐさま後ろを振り向く。見ると、ここから少し離れた場所ではシンケンブルーが倒れていて、その側に別の参加者が二人も立っていた。 おとぎ話に出てくるような魔女みたいに薄気味悪い格好をした大柄の女と、怪談の中で語られそうな妖怪みたいな怪物。それぞれの瞳からは、この殺し合いに乗っていると言わんばかりの明確な殺意が感じられた。 サイクロン・ドーパントはすぐに突風を出そうとしたが、怪物は両手に握った刀をシンケンブルーに突き付けていて、下手な動きをすれば殺される可能性がある。それは戦いの素人である彼女でも、容易に想像できた。 「無様な姿ですな、シンケンブルー」 「お前はやはりアクマロ……本当に生きていたのか!?」 「ほう、我がこの殺し合い程度で滅ぶような輩だと? これはまた随分と、見くびられたものですなぁ!」 アクマロと呼ばれた怪物の口調は軽剽と苛立ちが同時に感じられる。そのせいで、能面のように動かない顔の下からは怒りが放たれていると本能で察した。 そのままアクマロは憂さ晴らしのためなのか、シンケンブルーをまるでボールか何かのように蹴飛ばす。マスクの下から発せられたと共に地面を転がる彼の元に一号が駆け付けて、その身体を支えながらアクマロ達を睨んだ。 「あなた方シンケンジャーはただでは殺しませぬ。これまで我々の邪魔をした報い……じっくりと、受けて頂きましょう」 「お喋りはそこまでよ、アクマロ君」 アクマロが一歩前に踏み出そうとするが、隣で邪悪な笑みを浮かべている女がそれを制止する。蛇のように輝く瞳は、キュアサンシャインに向けられていた。 「キュアサンシャイン……まさか私の知らないプリキュアがいたなんてね。これは驚きだわ」 「もしかしてあなたが……ノーザ!?」 「ふうん、私のことを知ってるのね。これは光栄だわ」 「じゃあ、スバルさんをソレワターセで操ってるのも、やっぱりあなたの仕業だったのね!」 「あら、わかってたんじゃなかったのかしら? 最初から私が、そのマシーンを有効活用してあげたってことを」 「なんですって!?」 ノーザと呼ばれた女がさも当然と言うような笑みを浮かべる前で、キュアサンシャインは表情を怒りに染めながら拳を強く握り締める。 そんな彼女と同じようにサイクロン・ドーパントも、人を人とも思わないようなノーザの言葉に憤りを感じていた。本当なら魔法少女のみんなや猛みたいに人々を守っている勇気に溢れたスバルを、よりにもよってマシーンなどと呼ぶ。 それはあのキュウべぇみたいに感情がなければできることではない。しかもノーザやアクマロは人の不幸を嘲笑っているから、キュウべぇ以上に悪質かもしれなかった。 「あなたがスバルさんを……許さない!」 そしてアインハルトも怒りに満ちた表情でノーザを睨んでいて、そのまま勢いよく走り出す。まるで韋駄天のように素早く、ノーザとの距離がどんどん縮んでいった。 「待つんだ、アインハルト!」 「一人で飛び出すな!」 一号とシンケンブルーは呼びかけるがアインハルトは止まらない。二人は立ち上がって駆けつけようとするが、その前にアクマロが立ちはだかる。 右手の刀を一号に、そして左手に握る刀をシンケンブルーに突き付けて、一瞬だがその動きを止めた。 「そこをどけ、アクマロ!」 「邪魔をするのは無粋ですぞ。シンケンブルー……そして、本郷猛!」 シンケンブルーの怒りを前にしても、アクマロは嘲笑を貫いている。 「ならば、力尽くで通るだけだ!」 そう、一号は拳を握り締めながら宣言する。 「やれるものなら、やってごらんなさい!」 そう言い放ったアクマロは両手の刀を構えて二人に襲いかかり、異様な輝きを放つ刃で容赦なく斬り付けていく。一号とシンケンブルーは何とか避けようとするが、スバルと戦っていた直後だったせいで動きが鈍っていて、そのせいでアクマロの攻撃全てを対処することができずに斬られていた。 「ぐうっ!」 「ほ、本郷さん!」 そして一号の胸板が傷つけられるのを見て、サイクロン・ドーパントは駆け付けようとするが今度はスバルによって阻まれる。キュアサンシャインやなのはも二手に分かれて進もうとしたが、ソレワターセの触手が彼女たちの行く道を塞いでいた。 「全てはノーザ様のために」 「スバルさん、そこをどいてください!」 「全てはノーザ様のために」 なのはは必死に呼びかけるが、スバルは初めて出会った時のように表情が冷たい殺意で満ちている。輝く瞳からは、血も涙もない殺戮兵器のような冷酷さが感じられた。 その視線に戦慄する暇もなく、彼女の背中に取り憑いたソレワターセから触手が何十本も飛び出してきて、緑色の肌を容赦なく叩いてくる。サイクロン・ドーパントが悲鳴を発して弾き飛ばされた頃には、キュアサンシャインとなのはも地面に叩き付けられていた。 「覇王――!」 そしてここから少し離れた場所で、アインハルトが拳を握り締めながら走り、力強く宣言しているのをサイクロン・ドーパントは見る。 その一撃が凄まじい威力を持っているのは、先程コウモリ男を叩きのめしている時に知った。だから、どんな敵が相手でも決して負けることはない。 そう信じているのに、サイクロン・ドーパントの中で不安は消えなかった。アインハルトの前にいるノーザが余裕の笑みを浮かべながら、何も仕掛けてこない。 このままじっとしていたら、アインハルトに叩き潰されるだけ。アクマロは一号やシンケンブルーと戦っているし、スバルはノーザに背を向けたままこちらを睨み付けている。 今、ノーザを守る者は誰一人としていない。それにも関わらずして、何故あそこまで余裕で立っていられるのか? 疑問が何一つ解決されないまま、アインハルトは遂にノーザの目の前まで迫っていた。 「アインハルトちゃん、駄目!」 「断空拳!」 サイクロン・ドーパントは嫌な予感のあまりに呼びかけたが、もう遅い。 アインハルトの掛け声が発せられた次の瞬間、それを打ち消すかのような激しい音がエリアに響いた。その音はアインハルトの奥義がいかに凄まじい威力であるかを物語っている。 だからこそ、サイクロン・ドーパントは目の前の光景を信じることができずに声も出せなかった。 「えっ……!?」 「フフッ、せっかく当てることができたのに残念でした」 そして、アインハルトも同じように驚愕している。 アインハルトが全力で放った覇王断空拳は確かにノーザに届いていたが、雪のように白い片手一つだけで受け止められていた。 アインハルトは一瞬だけ愕然とした後、何とか振り解こうと動いているがノーザは微動だにしない。それどころか、笑ってすらいた。 「くっ……このっ!」 「実は言うと私、とっても強いのよね」 明らかにアインハルトを愚弄しているノーザを見て、サイクロン・ドーパントはようやく確信する。 何故、ノーザは覇王断空拳が迫るまでに何の動きも見せなかったのか? それは避ける必要がなかっただけに過ぎない。彼女の奥義を簡単に受け止められるくらい、ノーザは強かったという単純な理由だった。 しかしだからといって、サイクロン・ドーパントは納得などできない。アインハルトは一号と一緒にみんなの為に戦えるくらい、勇気に溢れた強い少女だった。そんな彼女が悪意に満ちた魔女に負けるなんて、サイクロン・ドーパントは受け入れることなどできない。 目の前の光景がただの悪夢だと思いたかったが、現実は何一つとして変わることなどなかった。 「これくらいに、ね!」 「きゃあっ!」 そしてノーザは片腕一本だけで、アインハルトの身体を勢いよく頭上まで持ち上げる。その細い腕のどこにそれだけの力があるのかを考える暇もなく、そのまま彼女は宙に投げ飛ばされた。 アインハルトが重力に吸い寄せられて地面へ叩き付けられると思った瞬間、その脇腹をノーザは勢いよく蹴りつけて更に高く持ち上げる。口から漏れた悲鳴は声になっていなかったので、それだけで重い一撃であることが見て取れた。 数秒ほど宙を舞った後、今度こそアインハルトは地面に勢いよく落下する。どさり、と鈍い音を鳴らしながら一気に転がっていった。 「アインハルトちゃん、今そっちに行くよ!」 回転はすぐに止まったが、その身体には大量の傷が見える。 一号とシンケンブルーはまだアクマロと戦っているし、キュアサンシャインとなのはは少しだけ遠い。だからサイクロン・ドーパントはすぐに立ちあがって、アインハルトの元に走り出していく。キュアサンシャインとなのはが後ろから呼びかけてくるが、それを聞いている暇はない。 アインハルトは身体をゆっくりと起こしながら振り向き、そして一気に目を見開いた。 「駄目! まどかさん、後ろ!」 「えっ?」 予想だにしなかったアインハルトの答えが、サイクロン・ドーパントに一瞬の制止を余儀なくしてしまう。そして反射的に後ろを振り向こうとした直後、地面が勢いよく削れる音が耳に響いた。 完全に振り向いた後に見えたのは、流星の如く駆け抜けてくるスバルの姿。彼女はソレワターセの触手でキュアサンシャインとなのはの接近を阻みながら、拳を振り上げてくる。 サイクロン・ドーパントは突風を出すために両腕を突き出そうとするが、それよりもスバルの動きが圧倒的に速い。不意に、一号達の声が聞こえてくるが、それがあまりにも遠い物に感じられた。 全てを射抜くような金色の瞳と目が合った頃、スバルの拳はサイクロン・ドーパントの腹部に到達している。ドーパントになったことで発達した感覚によって、これから吹き飛んでしまうと本能が予知した。 「IS・振動破砕」 そんな呟きが耳に届いた瞬間、サイクロン・ドーパントはまるで全身が砕け散るような衝撃を感じる。予想を遥かに上回るくらいに凄まじい威力で、サイクロン・ドーパントが耐えられるダメージではなかった。 気がつくと、視界に映っていたのはようやく登り始めたとても美しい朝日だったが、朦朧とした意識の中ではそれを意識することはできない。 そこからすぐに身体が揺れるのを感じて、その度に痛みが全身を蹂躙していく。ようやく振動が収まって起き上がろうとするが、急に全身は鉛のように重くなっていた。 一体何がどうなっていて、自分の身に何が起こったのか? その疑問が解決されることもなく、彼女は自分の右手が腹部に触れていて、そこに生温かい液体が付着してるのを感じる。 この違和感の正体を突き止めるため、何とかして腕に力を込めて手を見つめた。スバルから受けたダメージによって体内に宿るガイアメモリは体内から排出され、元の華奢な女子中学生の姿に戻っているが、それを意識していない。 ただまどかが認識しているのは、自分の右手が真っ赤に染まっていることだけだった。 「えっ……何、これ……?」 新鮮なトマト以上に鮮やかな赤さを持つ液体からは、鉄の匂いがする。 刹那、喉の奥から何かが逆流してきて、それがまどかの口から勢いよく吐き出された。そして次の瞬間には、口内に血の味が広がっていく。 この時まどかはようやく察した。たった今、スバルから受けた攻撃によって腹に大きな穴が空いて、そこから大量の血が流れ出ていることを。 まどかは知らないが、その一撃は戦闘機人タイプゼロ・セカンドであるスバル・ナカジマが持つIS(インヒュレートスキル)と称される特殊技能の一種で、振動破砕の名を持つ接触兵器による物だった。それは四肢の末端部から強烈な振動を標的に与えて、対象物の内部を容赦なく破壊する防御不能の機能。主な目的は機械兵器を破壊することだが、生物に対しても莫大な殺傷能力を持っている。 本来ならその振動にはスバル自身にも伝わり、危険な諸刃の剣とも呼べる機能だった。現に彼女の左腕部分の内部ケーブルが一部破損してしまい、リボルバーナックルやマッハキャリバーにも亀裂が走っている。 だがその見返りは大きい。制限によって威力が減退しているにも関わらず、サイクロン・ドーパントの変身を強制的に解除させて、まどかの臓器や骨を破壊するには充分すぎた。 「あ、あ、あ……あ……ッ!?」 手に付着した鮮血を見てようやく腹部に激痛を感じて、まどかの口から悲鳴が漏れそうになった瞬間、その身体が急激に持ち上げられる。倒れたまどかの手足にソレワターセの触手が絡みついて、そのままスバルが立つ地面の遥か上にまで登っていった。 まるで十字架に張り付けられたかのように四肢を縛られたまどかの耳に声が響くが、痛みと失血によって意識が揺れているのでまともに聞き取れない。ただ、ぼんやりと下界を見下ろすしかできなかった。 そんな中、この事態を引き起こした元凶たるノーザが笑いながらこちらを見上げていて、目線が合う。嘲笑うような眼からは殺意が向けられているだけではなく、まるで呪われているようにも思えた。 自分の未来はノーザによって握られていて、この命はもう自分の物ではない。生きるも死ぬもノーザ次第。不意にまどかはそう思うようになって、背筋が凍るような悪寒を感じる。 ノーザの冷たい瞳に宿る邪念はキュウべぇからも、これまで魔法少女のみんなが倒してきた魔女達よりも、そして先程戦ったスバルよりも強い。それほど怖いノーザによって、これから全てを壊されてしまう。 まどかは恐怖のあまりに、そんな不安に捕らわれてしまった。 これは誰もあずかり知らぬことだが、まどかが追い込まれたのにはもう一つだけ原因がある。それは参加者の大半に配られているはずの、T―2ガイアメモリ。 莫大な力を得られる代償として、余程強い精神力を持たぬ人間がそれを差し込んでしまえばたちまちメモリの毒素によって精神を壊されてしまう。ただの女子中学生でしかないまどかはそれを二度も使用したことで、自分自身を抑える力が極端に弱くなっていた。 加えて本郷猛から仮面ライダーと呼ばれたことで、彼女は慢心してしまっている。賞賛の言葉が皮肉にも、まどかを危機に陥らせるきっかけとなってしまったのだ。 ◆ スバルに植え付けられたソレワターセによって天に掲げられたまどかを助けるために、シンケンブルーは必死に刃を振るい続ける。しかしアクマロが持つナナシ連中の刀でそれを受け止められてしまい、そこから削身断頭笏で胸部を横一文字に斬られた。 焼け付くような痛みが駆け巡り、呻き声と共にシンケンブルーは後退ってしまう。それをカバーするかのように一号はアクマロに殴りかかるがあっさりと避けられて、そこから反撃の一閃を受けてしまった。 蹌踉めきながらもシンケンブルーは何とか立ち上がって走ろうとするが、痛みが動きを阻害している。十蔵によって負わされた傷はスバルとの戦いで開いてしまい、左脇腹から少しずつ血が流れていた。 その上、外道衆の中でも相当の実力者であるアクマロとの戦いを強いられることとなり、動きは確実にキレを無くしている。 もしもまどかを助けるためにどちらか一人がアクマロを引き受けたとしても、消耗した状態で一騎打ちを持ち込んでは一瞬で負けてしまい、もう一人もすぐに殺されるだけ。結果、二人で戦うことを余儀なくされていた。 「おやおや、いつもの動きが感じられませぬ。シンケンブルー……もしや、深手を負っておりますな」 「黙れ!」 そして今も、身体の不調さえも敵に見抜かれていた。侍の誇りがそれを許すはずもなく、何とか力を込めてシンケンマルで一閃するが、すぐに受け止められてしまいそこから胸部を蹴られる。 再度吹き飛ばされるが、地面に叩き付けられる直前に一号が支えてくれた。シンケンブルーは軽く感謝を告げながら、ゆっくりと立ち上がる。 「あんたさん達、これから始まる喜劇の邪魔をするのは無粋ではありませぬか。お客はお客らしく、ゆっくりと待てばいいのです」 「喜劇だと……!?」 「ふざけるなっ!」 シンケンブルーのマスクの下で流ノ介が汗を流しながら怒りで表情を歪ませる中、一号は激昂した。 「キサマら……何故、まどかちゃんにあんな酷い仕打ちをする!?」 「何故と申されても……この催しは元々こういう仕来りですから、私はそれに従うまでです。それに一体、何の間違いがありますかな?」 「何だと……!?」 一号が握り締めた拳からはメリメリと鈍い音が聞こえて、それだけでも並の怪人を震えさせるような闘志を放っているが、アクマロは微塵にも揺れる気配を見せない。 「もういい、黙れアクマロ」 しかし一号が放つオーラは、シンケンブルーを奮い立たせる力となった。 あの会場で加頭順に対して啖呵を切った男が隣にいるのだから、足枷にならないよう戦わなければならない。その意思はやがて、全ての人々を救うきっかけになるはずだから。 「邪魔をするなら、突破するだけだ!」 「フン、望むところです! 相手になって差し上げましょう!」 シンケンブルーの呼吸は徐々に荒くなっていくが、それでもシンケンマルを握る力だけは緩めない。 目の前にいる外道達をこの手で斬るために、彼は一号と共に走り出した。 時系列順で読む Back 変身超人大戦・危機Next 変身超人大戦・イナクナリナサイ 投下順で読む Back 変身超人大戦・危機Next 変身超人大戦・イナクナリナサイ Back 変身超人大戦・危機 本郷猛 Next 変身超人大戦・イナクナリナサイ Back 変身超人大戦・危機 沖一也 Next 変身超人大戦・イナクナリナサイ Back 変身超人大戦・危機 明堂院いつき Next 変身超人大戦・イナクナリナサイ Back 変身超人大戦・危機 ノーザ Next 変身超人大戦・イナクナリナサイ Back 変身超人大戦・危機 高町なのは Next 変身超人大戦・イナクナリナサイ Back 変身超人大戦・危機 スバル・ナカジマ Next 変身超人大戦・イナクナリナサイ Back 変身超人大戦・危機 アインハルト・ストラトス Next 変身超人大戦・イナクナリナサイ Back 変身超人大戦・危機 鹿目まどか Next 変身超人大戦・イナクナリナサイ Back 変身超人大戦・危機 ズ・ゴオマ・グ Next 変身超人大戦・イナクナリナサイ Back 変身超人大戦・危機 池波流ノ介 Next 変身超人大戦・イナクナリナサイ Back 変身超人大戦・危機 筋殻アクマロ Next 変身超人大戦・イナクナリナサイ
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宇宙の騎士テッカマンブレードの変身後データ 【テッカマンブレード】 【テッカマンエビル】 【テッカマンレイピア】 【テッカマンランス】 強靭な肉体を持つ生物に寄生することで生まれる、ラダムが開発した生体兵器。多くのテッカマンはラダムによる支配を受けて狂暴化しているが、人間時の記憶や性質は残っている。 テッカマンは、通常でも極超音速を遥かに超える機動力(最大で光速域の速度)と反応弾はおろか、反物質粒子フェルミオンを用いたミサイルを難なく耐える強固な装甲を備えており、地球製通常兵器やラダム獣をものともしない圧倒的な戦闘力を有している。スパロボにまで参戦しており、変身ヒーローというかスーパーロボット同然である。 テックランサー、テックワイヤーという共通武器を有しており、変身は「テックセット」という。 時が来ればブラスター化という進化を遂げるはずだが、ブレードの活躍によって敵のほとんどはブラスター化せずに終わった(ブレードとエビルは人為的にブラスター化を早めている)。 「TWIN BLOOD」ではクリスタルが体内に埋め込まれていたり(時系列が本編途中にも関わらずペガスは無視)、そもそも外見が生態的なものに変わっていたりする。 テッカマンブレードでは設定や顔が多少変わることくらい日常さh(ry 共通の技 テックランサー テッカマンの持つ武器。各テッカマンで形状が異なるが、主に剣や刃物をモチーフにしている模様。 ダガーはコスモボウガンとかいう変な武器を使う。 テックワイヤー テックシールドに内蔵されたワイヤーで、主にテックランサーの回収などに使う。参加者ではブレード、エビル、レイピアしか使用していないが、共通装備なのでランスもたぶん使用可能。 クラッシュイントルネード クリスタルフィールドで全身を覆い、超高速で敵を攻撃する。 ボルテッカ テッカマンの必殺技であり、体内のフェルミオンエネルギーを肩から放出する最強の必殺技。 1度の変身につき1回しか使用できない。スパロボ慣れしてる方は注意。 テッカマンブレード 本編での主な変身者は相羽タカヤ。 変身時の掛け声は「テックセッター!」。 身長232cm。体重81kg。 強襲突撃型のテッカマンで、ラダムによる支配を受けていない。しかし、30分しか変身できず、30分以上変身し続けてしまうと体がラダムの戦闘本能によって暴走してしまう。変身を解いた後、1時間程度おけば再変身可能である模様。 変身時の服が破けるが、主催の情けかその設定は今回無視(?)されてる模様。使い過ぎると肉体が崩壊するが、ブラスター化したことで肉体の負担は軽減されたが… テックランサー テッカマン全員の共通装備だが、ブレードのものは二つに分解して使用することができる。 ブラスターテッカマンブレード 身長238cm。体重87kg。 テッカマンの進化形態であり、本来は自然に進化するものを、タカヤ本人の希望もあってスペーツナイツ側で人為的に早めた姿。 肉体への負担は軽減されたが、変身するたびに記憶を失い、初変身時は視覚神経を失って混乱したことがあった。最終的には廃人になるうえに、Dボウイは初めてブラスター化したときに余命3か月と宣告された。 通常のテッカマンのボルテッカは至近距離から受けてもものともせず、ランスくらいなら簡単に吹っ飛ばす能力を持つ。 ブラスターボルテッカ 通常のボルテッカより強いボルテッカで、その余波だけで周囲のラダムが殲滅されるくらい強い。 ボルテックランサー ランサーの先端からボルテッカを放つ。 テッカマンエビル 本編での主な変身者は相羽シンヤ。 変身時の掛け声は「テックセッター!」。 身長236cm。体重90kg。 多目的汎用型のテッカマンで、赤いボディを持つ。ラダムに洗脳されており、そのためシンヤの兄に対するコンプレックスが強く反映されている。 テックランサー エビルのものは十字型をしている。ブーメランとして使ったり、テックワイヤーと組み合わせて遠隔操作したりする。 ラムショルダー テックランサーを失った場合に使用する、肩部にある剣。両肩に一本ずつある。 PSYボルテッカ ボルテッカのエネルギーをエビルの意志通りに操ることができる。軌道の変更、威力の調整も可能であり、それによって二度以上の使用を可能とする。 ブラスターテッカマンエビル 身長体重不明。たぶんエビルよりデカい。 テッカマンの進化形態であり、本来は自然に進化するものを、シンヤ本人の希望もあって人為的に早めた姿。 肉体崩壊を起こすが、能力はブレードのものと同一。 テックランサー 以前のように変形できなくなった。 フェルミオンバリア ブラスターブレードのボルテックランサーを防いだバリア。 テッカマンレイピア 本編での主な変身者は相羽ミユキ。 変身時の掛け声は「テックセッター!」。 テッカマンランス 本編での主な変身者はモロトフ。 変身時の掛け声は「テックセッター!」。
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ロボット技術板 企画 ロ技板標準ロボットを作りませんか? http //kamome.2ch.net/test/read.cgi/robot/1284355878/l50 2ch標準機体 まとめ 「サーボモータの動かし方」 「モータドライバの作り方」 「LCDの使い方」 「レーザレンジセンサの使い方」 「自己位置推定の仕方」 「物事の調べ方」とかそういった「お作法」的なことをまとめたほうがいいような オリジナルマインドのminiCNCいいよー アクリルやアルミの加工もできるし,基板も彫れる これ↓を持ってるけど,組立も簡単だったよ http //www.originalmind.co.jp/cargo5/haku/index.html 各種ロボットコンテストのまとめと, それ向けの標準ロボットを作成するのが近道じゃないかと考えます. あと,名簿リストが欲しいです. 特定のロボットコンテストか,独自の目的別に検討会を立ち上げて, 推奨ロボットをグループ内で企画することになるのではないでしょうか. 実際にロボットを製作するとなると,予算の出先や管理が大きな問題になると思います. でも,2ちゃん発のチームでロボコン荒らしをしてみたいですね. .
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imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (RobotsandEnpire.jpg) (画像:海外SFノヴェルズ<図>) <リンク集> 位置づけとしては「教科書・参考書」。 Wikipedia- <作品概要> <◆基本情報> 著者:アイザック・アシモフ 訳者:小尾芙佐(海外SFノヴェルズ) 主な受賞歴- <◆主要人物> 主人公とパートナーロボットグレディア:元ソラリア人の女性。 R・ダニール・オリヴァー:ヒューマンフォームロボット R・ジスカルド・レベンドロフ オーロラ人(「宇宙人(スペイサー)」)ヴァジリア:ファストルフ博士の血縁上の娘。ロボット工学研究所所員。ジスカルドをわが手に取り戻そうと目論む。 ケルドン・アマディロ博士:ファストルフの政敵。ロボット工学研究所所長。ファストルフ死亡に伴い、地球文明抑制を推し進めようと目論む。 マンダマス博士:ロボット工学研究所所員。グレディア(と、イライジャ)の血縁上の子孫。アマディロにある計画(=セツラーの精神的支柱である地球を破滅させる計画)を持ちかけ、協力者となる。 ベイリ・ワールド人(「植民者(セツラー)」)D・G(ダニール・ジスカルド)・ベイリ:貿易船船長。グレディアとともにソラリア探検にでかけた後、ベイリ・ワールドの首府へ彼女を招聘する。 <◆シナリオ>第一部 オーロラ1 末裔 2 先祖? 3 危機 4 もう一人の末裔 第二部 ソラリア5 見はなされた世界 6 クルー 7 監督 第三部 ベイリ・ワールド8 植民国家 9 スピーチ 10 スピーチのあと 第四部 オーロラ11 対決 12 計画と令嬢 13 テレパシー・ロボット 14 対決 第五部 地球15 聖なる世界 16 シティ 17 暗殺者 18 第零法則要諦「マンダマス博士の「地球が居住不可能となることで地球人類は宇宙へ出ていかざるを得なくなり、それが彼らを救う道につながる」という苦し紛れの主張について、ジスカルドは確かに「地球人類」を救う道になりえると判断、第零法則に基づき彼の行動(地球地表面の放射性物質を活性化させ、約200年の期間を経て地球を居住不可能な星とする計画)を容認した。」 19 ひとりぼっち <関連情報、その他雑感> <◆鑑賞記録> 2010年5月以降に鑑賞した分。◆小説(2012/11読了) ロボット工学三原則の再検討1:人間の範囲(→「心にかけられたる者」でも類似のテーマ。) 2:第零法則「ロボットは人類に危害を加えてはならない。またその危険を看過することによって人類に危害を及ぼしてはならない/「人類」の定義を危険のないよう設定しきれるのか?/(メモ)必要な能力の段階が上昇し、究極の域に:第3法則(自分)、第2法則(服従)、第3法則(他人の事情勘案)、第4法則(大局的見地からの誤謬のない判断)」
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《変身》/用語・戦術 定義 10.28.1変身は戦術である。 10.28.2本来のテキストは以下の通りである。 10.28.2.a(自動γ)〔このキャラクター〕が攻撃、または防御を行う場合、 同時に次のあなたのターン開始時まで変身状態にしても良い。 10.28.2.b(常時)0:この効果の解決時にこのキャラクターがアクティブ状態の場合、次のあなたのターン開始時まで〔このキャラクター〕を変身状態にする。 10.28.3変身状態とは、カードの上下を反転させ、変身テキスト欄の文字が正方向で読める向きにした状態である。原則的に、変身状態では本来の記述によるキャラクターではなく、変身テキスト欄によるキャラクターとして扱われる。 10.28.4既に変身状態であるカードを変身状態にする事は出来ない。 10.28.5複数の変身状態を持つ場合、変身の解決時にどの変身状態にするのかを選択する。 10.28.6変身状態にする場合、以下の手順で処理する。 10.28.6.aカードの上下を入れ替える。 10.28.6.b変身テキスト欄で指定されている情報を持つキャラクターとして扱う。 10.28.7変身状態から戻る場合、以下の手順で処理する。 10.28.7.aカードの上下を入れ替える。 10.28.7.bカード本来の記述を持つキャラクターとして扱う。 10.28.8変身状態である場合、変身テキスト欄の記述が本来のテキストとして扱われる。 10.28.9セットカードがセットされている場合、そのセットカードはセットされ続ける。セットカードからテキストを得ていた場合、変身状態になった後でもそのテキストは引き継がれる。 10.28.9.aセットカードから変身テキストを得て変身状態になっている場合、そのセットカードのテキストが無効になった時点で、変身状態から戻る。 コメント キャラクターの所持する戦術のひとつ。第十一弾で初登場。 主に別の姿を持つキャラクターや、オプションと共に戦う茨木 華扇(大鵬騎乗時)などが持つ。 1枚のカードで全く異なる能力に文字通り変身する。 テキストはおろか、名称や戦闘力もガラリと変わり、キャラクターによっては種族すら変更される。このように性質が完全に変わるカードがほとんどなので、1枚で2枚のカードを使いこなす事が出来る。 デメリットとして、テキストボックスの関係上戦術以外の効果が少ない。つまりよほど強力な効果でもない限り、変身状態を上手く使いこなさなければ既存カードより劣ってしまう事が多い。 裏向きにする行為とは異なり変身後も同じカードという情報で扱われる。つまり、相手の目標を取るカードに干渉して変身して相手のカードをやり過ごしたり、付与されたデメリット効果等を変身して帳消しにするといった事は出来ない。 第十一弾現在、変身を所持するカード全てが背景の無い「フレームレスカード」となっている。変身を所持していないフレームレスカードは現在2種類しか存在しない。背景のフレームが全く見えないカードには不滅の敵愾チームなどが存在してはいたが、これは完全に背景のフレームが存在していない。カード全体にイラストを使用出来るので、どれも非常に迫力あるカードに仕上がっている。 関連 戦術 変身を所持するキャラクター(第十三弾弾現在) 神玉/11弾 フランドール・スカーレット/11弾 二ッ岩 マミゾウ/11弾 変身テキストを所持するが変身を所持しないキャラクター 茨木 華扇(大鵬騎乗時)/11弾 上白沢 慧音/12弾 水橋 パルスィ/12弾 上白沢 慧音(白沢)/12弾 封獣 ぬえ/12弾 変身を得る事が出来るカード 黒猫/13弾 幻術 変身を指定するカード 炯眼
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変身超人大戦・開幕 ◆LuuKRM2PEg 「グゴザ、ゴンバボド……!」 闇に包まれた森林の中で、いきなり人間の姿に変わった怪人コウモリ男は奇妙な言葉を発しながら、力無く地面に膝をつけていた。その姿に先程までの殺意や凶暴性は感じられず、ただの怯える人間と何ら変わりない。 普通なら、そのような男は迷わず保護するだろう。しかし相手はアインハルト・ストラトスという心優しい少女を殺そうとした凶悪な怪人だ。そんな奴を生かすという選択は仮面ライダー1号に変身した本郷猛には存在しない。 ここで確実に仕留めなければ、犠牲者は確実に出てしまう。数え切れないほどの怪人を屠ってきた1号の選択は早かった。 「ア、ア、ア……アアアアアアアアアアアアアアアア!」 しかし一歩踏み出した直後、コウモリ男は絶叫と共に後ろに駆け出す。こちらへ振り向くことはせずに、生い茂る木々の間に消えていった。 「待て!」 「待ちなさ……!」 一号はすぐさま追跡して撃退しようとしたが、その瞬間に息も絶え絶えとなったアインハルトの声が聞こえる。振り向くと、前に出ようとした彼女は苦痛で表情を歪ませていた。その小さな身体が倒れそうになるも、鹿目まどかがすぐに支える。 一方で、コウモリ男はこの僅かな時間で闇の中に姿を消している。改造人間となって強化された視力でも、捉えることができなくなった。 「本郷さん、私に構わずあいつを倒しに行ってください……!」 「そうです! アインハルトちゃんは私が見てますから」 「いや、そうする訳にはいかない」 アインハルトとまどかの心遣いは非常に有り難かったが、それに甘える気はない。こんな状況で若い少女二人をほったらかしにするなど有り得なかった。そんなことをしては、彼女達に危険が襲いかかるだけ。 「今の状況でコウモリ男を深追いするのは危険だ! この森の中には、危険人物がまだ他にいる可能性がある。それに今は戦いの疲れを癒すことが最優先だ……わかってくれ」 何者かに洗脳されたアインハルトの仲間であるスバル・ナカジマがすぐ近くにいるかもしれなかった。それにもし、彼女を洗脳した者が手練れだったら三人とも全滅する危険がある。 悔しいが、今はこの森から抜け出して少しでも安全な場所で休憩しなければならなかった。このまま暗闇の中にいて、三影英介のような危険人物と遭遇したら元も子もない。 スバルを元に戻す手がかりも掴めない以上、これ以上長居しても仕方がなかった。 「……申し訳ありません。勝手なことを言って」 「いや、大丈夫だ。それよりも、今は急いで森から出よう。少しでも、体制を整えないとな」 少し表情が暗くなってしまったアインハルトを一号は励ます。そのまま彼女の傍らに立っていたまどかの方に振り向いた。 「まどかちゃん、ここは俺が先導する。だからアインハルトちゃんのことを、頼んでもいいか?」 「わかりました! それくらいなら、お安いご用です!」 「ありがとう」 本来ならば二人を抱えて森を抜けだしたかったが、両手の使えない状態では不測の事態に素早く対応できない。不本意ながら、アインハルトのことはまどかに任せるしかなかった。 今は一刻も早く、二人に無理をさせないペースでここから抜け出さなければならない。 (スバル……すまない、君を助けられるのはまだ先になりそうだ。どうか無事でいてくれ) もしも巡り会う形が違っていたら、頼れる仲間になっていたであろう少女の無事を祈りながら。 一号は己の無力さを呪いたかったが、それでは今ここにいる少女達を守ることなどできない。仮面ライダーである以上、一切の弱音を吐くのは許されなかった。 ◆ 目障りなリント達を殺せるかと思った。 二人のクウガをこの手で潰せるかと思った。 このゲゲルに勝ち残って、自分を見くびったゴ・ガドル・バとン・ダグバ・ゼバの二人を捻り潰せるはずだった。 「ア……ア……ア……!」 しかしようやく手に入った『ン』の名を持つ究極の力は、急に使えなくなってしまう。何度も変身を繰り返したが、何も変わらない。最早リントと同じ、ただの駆られる対象でしかなかった。 ズ・ゴオマ・グの脳裏に究極の闇をもたらす者の姿が浮かび上がる。奴は同族たるグロンギ達など、蛆虫程度の弱者にしか思っていない。ダグバこそが全ての頂点に君臨する、絶対なる王者なのだ。 「グゴザ……グゴザ……グゴザ……グゴザ……!」 こんなの嘘だ。こんなの嫌だ、死にたくない。そう思ってゴオマは木々の間をひたすら走るも、周りには闇しか見えなかった。それがまるでダグバのように思えて、ゴオマの中で『恐怖』という感情が徐々に湧き上がっていく。 もしもここで誰かに見つかったら一瞬で殺される。ダグバ以外にもクウガやリントの戦士に見つかってしまえば、自分は終わる。 そんなのは嫌だ! 「グゴザ、グゴビビラデデス――ッ!」 そうやってゴオマは逃げ続けたがその足は唐突に止まり、次の瞬間には脇腹に違和感が走る。不意に目を移すと、そこには一本の剣が刺さっているのが見えた。 ゴオマから鮮血が勢いよく吹き出し、周囲に飛び散っていく。そして彼の体温が急激に下がり、激痛のあまりに膝を落とした。 「ア、ア、ア、ア……アアアアアアァァァァァァァァァァ!」 ゴオマの喉から静寂を引き裂くような悲鳴が発せられ、そのまま水溜まりのようになった血の中へと倒れていく。水が跳ねるような音が聞こえ、血生臭い鉄の匂いが嗅覚を刺激した。次の瞬間には突き刺さっていた剣が引き抜かれ、出血は更に激しくなる。 「ア、ア、ア……ア……ッ!」 いつもリントを殺すときに嗅いでいた血の臭いが、今はやけに不愉快に思える。そしてゴオマは、噴水のように溢れ出る血液を見て恐怖を抱いた。 とても寒い。 とても痛い。 とても苦しい。 とても辛い。 とても気持ち悪い。 とても怖い。 様々な感情がゴオマの脳裏から鮮血と共に溢れ、やがて瞳から涙を流す。しかしそれは血によって呆気なく飲み込まれてしまった。 もう、何が何だかわからなくなっている。今ここで何が起こっているのか、自分がどうなっているのかも。 世界が暗くなっていく。僅かながらに見えていた木々も、見えなくなっていった。 指を動かそうとしても身体が言うことを聞かない。 「ア……ア、ア、ア……ア……?」 血溜まりに沈んだゴオマの瞳は、遠くより人影が近づいてくるのを捉える。赤く染まった視界はぼやけてまともに見えないが、誰かがいるのは確かだった。 ゴオマは何とかして顔を上げようとするが、それすらもまともにできない。鼓膜に響いた足音は、すぐに止まる。 ――さあ、あなたのご飯よ。たっぷり食べなさい 次に聞こえてきたのはそんな声だった。それは吹雪のように冷たくて、全てのゲゲルを取り仕切るラ・バルバ・デのような威圧感が感じられる。 闇の中から、太い植物の蔦のような何かが何十本も飛び出してきて、次の瞬間にはゴオマは全身に凄まじい圧迫感を感じた。絡みついたそれはうねうねと蠢き、皮膚や身に纏った衣類を次々と引き裂いていく。露わになった肉は噛み付かれ、そこから音を鳴らして血を啜られた。 自分は喰われているのだとゴオマは思い、藻掻こうとするが縛り付けられた全身は動いてくれない。不意に、蔦の向こう側からこちらに向けられた視線を感じる。 自分はただの獲物でしかない。そして、飢えた捕食者はその牙で自分の全てを喰らいつくす気でいるのだ。 到底耐えられない恐怖を前に、ゴオマはただ怯えるしかできない。もう泣き叫ぶこともできなかった。 しかし、そんなゴオマの視界はすぐに赤く染まって、次の瞬間には全てが漆黒に塗り潰された。もう痛みも苦しみも一切感じられず、恐怖や不安も抱くことはできない。 だが、これ以上怯えることもなくなったので、ズ・ゴオマ・グはある意味では救われたのかもしれなかった。 ◆ 「あらあら、そんなに勢いよく飲み込んじゃって……しょうがないわねぇ」 スバル・ナカジマの意識を浸食しているソレワターセが男の肉体を飲み尽くしたのを見て、ノーザは唇で三日月を作りながら嘲笑う。 先程、スバルや仮面ライダー一号に変身した本郷猛という男やドーパントや魔導士に変身した少女を相手に戦っていた、コウモリのような怪人。どういう理由かは知らないが変身せずに怯えながらこちらに逃げてきたので、禍々しい形状の剣を投げてそのまま命を奪った。 男の血に濡れた刀は元々、スバルが殺したシャンプーという少女に渡された支給品の一つ。どうやら、別の世界に存在するナナシ連中という怪人が持つ武器らしい。ただの刀がそこまで役に立つかどうかはわからないが、装備は多いに越したことはなかった。 コウモリ男のデイバッグを手に取りながら、ノーザはスバルの方に振り向く。 「まあ、あなた達はよく働くからこれくらいは仕方ないかしら……ねえ、マッハキャリバー?」 『その通りです、ノーザ様』 スバルの足に装着されたローラーブレードの中央に埋め込まれたクリスタル、マッハキャリバーは無機質な電子音声で答える。 ソレワターセの支配はスバルだけに留まらず、人工知能が搭載されたインテリジェントデバイスという機械にまで及んだ。その際にノーザはスバルとマッハキャリバーに関する全ての情報を引き出し、魔導士と時空管理局のある世界の存在を知った。 スバルと戦っていたあのアインハルト・ストラトスという少女も魔導士の一人らしい。 「確かアインハルトとか言ったわね……本当にあなたは知らないの?」 「申し訳ありませんが、存じておりません」 「そう……」 どうやらあのアインハルトはスバルのことを知っているようだが、スバル自身やマッハキャリバーも知らないようだ。似ている他人と見間違えてるか、それとも遠くで見ていただけなのかも知らないが、今はそこまで気にすることではない。 ノーザは、闇に包まれた木々の間に振り向く。 「ところでいつまでそうしているつもり? 言いたいことがあるなら、出てきた方が良いわよ」 「ほっほっほっほっほ……やはり、知られてましたか」 漆黒から返ってきたのは明らかな猫なで声だった。その僅かな言葉だけでも、明らかに慇懃無礼な態度が感じられる。 そして、鋭い視線を向けているノーザの前に現れたのは紛うこと無き怪物だった。古来日本で朝廷に仕えていた公家の衣装を身に纏っていて、まるでガイアメモリによって生まれるドーパントを彷彿とさせる。能面のように無機質な表情はぴくりとも動かないが、笑っていることだけは理解できた。 「我が名は筋殻アクマロ……この度は、貴方のご活躍をとくと見させて頂きました。ノーザさん」 そして、筋殻アクマロと名乗った怪物は何の躊躇いもなく言い放つ。恐らくその口ぶりからしてスバルがシャンプーを殺したことや、ソレワターセの力を見抜かれている。 こちらと同じく戦いの一部始終を目撃していて、下手人であるスバルの戦闘力を前に堂々と姿を現した。恐らく、アクマロ自身もそれなりの修羅場を潜り抜けた猛者かもしれない。 「いやはや、あなたのようなか弱そうな女性が、まさかとてつもなく腹黒いとは……まさに外道と呼ぶに相応しいですな」 如何にも神経を逆撫でするような口調に、ノーザは思わず苛立ちを覚える。 しかしここで激情に任せて襲いかかったとしても、無駄に消耗するだけ。今のスバルに任せたとしても、消耗した状態では得体の知れない相手と戦わせるのはいい方法とは思えない。ソレワターセを投げつけたとしても避けられるし、その後に逃げられてこちらの情報を他の参加者に伝えられる可能性があった。 「……下らない自己紹介はそこまでにしなさい。アクマロと言ったわね、望みは何なの?」 だから今は感情を抑えて、アクマロとの交渉に持ち出さなければならない。わざわざ馬鹿正直に姿を現したのだから、何の考えもなく接触したとも思えなかった。 「望みですか……? そうですね、地獄をこの身で味わうことですな」 しかし返ってきた言葉は、あまりにも抽象的で理解し難い単語だった。 「何を言っているの、あなたは……?」 「言葉の通りですとも。人々の嘆きと悲鳴や苦痛……それらを鍵として、地獄へと通ずる扉を開く……そして地獄に染まったこの世を味わうことこそが、長年に渡る我が悲願なのです」 「嘆きと悲鳴?」 「左様ですとも。条件さえ整うのなら、この地で地獄への扉を開くことも可能かもしれませぬよ……?」 普通に考えればただの狂言としか思えないアクマロの言葉を、ノーザは一語一句として聞き逃さなかった。 まるで道化を演じているかのような飄々とした態度だが、一切の嘘偽りは感じられない。しかもこちらは殺気を飛ばしているにも関わらず、アクマロは平然と両腕を広げていた。 それにその動作も、一見すると隙だらけだが実際は間逆。むしろ考えなしに飛び込んだ馬鹿者を、一瞬で肉塊に変えてしまう程の実力を持っているかもしれなかった。 「私はこの戯れを進めるにおいて、ノーザさんの力になると誓いましょう……その見返りとして地獄を味わうための手伝いをして欲しいのです」 「だいたいわかったわ……でも、地獄を見せるといってもどうするの? まさか、大勢の参加者をただ倒していくって訳じゃないでしょうね?」 「いえいえ、そんな野蛮で愚かな手段などではありませぬ。我の秘儀、裏見がんどう返しの術を使うだけですとも」 「ふぅん……それはどんな技なの?」 「人の嘆き、悲痛……それらを一直線になるように複数の土地へ植え付け、この世とあの世の間となる楔を作るのです。そこを、我が同胞たる人と外道の狭間に立つ者……腑破十臓さんが裏正という刀で楔を切れば、たちまちこの世は地獄に飲み込まれます……!」 饒舌に語り続けるアクマロの顔は微塵にも変わらないが、その声は次第に高揚していくのを感じる。もしも人の顔面だったら、余程うっとりしていることが見て取れた。 正直、胡散臭いことこの上ない相手だが、この世界を地獄とやらに飲み込ませる術とやらは実に興味深い。それは深海の闇ボトムから生まれた怪人達にとって、喉から手が出るほど欲しい物だ。 このままスバルにアクマロを飲み込ませて、その方法を全て奪い取ることもできる。しかし共闘を持ちかけている以上、戦力をわざわざ潰すのも馬鹿馬鹿しい。それはアクマロが裏切った時でも遅くなかった。 「面白そうじゃない、あなたの望む地獄とやらは……いいわ、乗ってあげる」 「左様でございますか! 御心を満足していただいたようで、恐悦至極に存じます……!」 「それで、まずはこの会場の各地に参加者の不幸を植え付けながら、その十蔵という男を探せばいいのね? 地獄とやらを味わうには」 「そうですとも……ただ、できるなら十蔵さんと裏正……そしてもう一つ、薄皮太夫さんの作った三味線の確保を優先させとうございます。この三つが揃わなければ、我が悲願は達せられぬのですから」 「なるほどね。でも、十蔵という奴はともかく他の二つはどうするつもり?」 「恐らく、他の参加者の手に渡っているでしょう。厳しいですが、それを奪うしかありませぬな」 「そう、わかったわ」 殺し合いの会場に不幸を植え付けるのは、それほど問題ではないかもしれない。一直線どころか、もうこの島全体に悲劇が広がっているといっても過言ではなかった。 だが、最大の問題は腑破十臓という男。もしもこの男が途中で勝手に倒れたりしたら、アクマロの計画全てが水の泡となってしまう。別にそれ自体は構わないが、地獄を味わえないのは惜しい。 「なら、今はその男を探しながら会場にもっと多くの不幸を植え付けることを優先させるべきかしら? 悲しみは、多いに越したことはないから」 「でしょうな。もっとも十蔵さんとて、そう簡単にやられるお方ではありませぬ……悲しみを適度に広げながら、捜せば宜しいでしょう」 「じゃあ、まずは悲しみを植え付けることが先ね……」 そしてノーザは、アクマロが現れてもまだ無表情を貫き続けるスバルに振り向く。 「スバル、あなたが最初に仕留めたあのシャンプーとか言う小娘に変装しなさい。そしてあの本郷猛達に取り入るのよ……プリキュア達に襲われたと言ってね」 「わかりました」 淡々と答えるスバルの背中に植え付けたソレワターセから何十本もの触手が、空気を朔勢いで飛び出した。そのままスバルの全身を覆い尽くして、蠢きながら形を変えていく。するとスバルに纏わり付いたソレワターセは、ほんの一瞬でシャンプーの姿に変わった。 それによって金色の瞳は青く染まり、僅かながら生気を取り戻したように見える。しかし、人形の如く無機質なことに変わりはなかった。 「ほう! これはこれは……あの愚かな小娘に瓜二つではありませぬか。いやはや、ソレワターセは実に万能ですな」 「まあ、あの加頭という男が何かをやらかしたみたいだから、本調子じゃないけどね」 後ろに立つアクマロの驚いたような声が聞こえる。 かつてインフィニティを奪う際に桃園あゆみの姿をコピーしたときと同じように、ソレワターセの力でスバルを変装させた。本郷達に接触させるならば、こちらの方がソレワターセの触手が見えないだけ便利だった。最初は猛にも変装させようと考えていたが、加頭順が何かを施したのかそれは叶わない。 今はスバルをただのか弱い弱者だと思わせて、不意打ちを仕掛けて集団が潰れるきっかけを作る。そこから、鹿目まどかやアインハルトがどんどん壊れていく姿が見られれば最高だった。 もしも戦闘が起こったとしても、スバルの体力も回復しているだろうからそれほど問題ではない。 「ああ、ノーザさん。スバルを向かわせる前に一つだけ言い忘れていたことがあります」 「まだ何かあるの?」 「ええ、我に配られていた道具の中に一つだけ気になる物がありまして」 何事かと思ってノーザが振り向くと、アクマロはその手に籠手を抱えているのを見る。それはスバルがシャンプーの頭を潰すのに使ったリボルバーナックルというデバイスと、非常に酷似していた。 「恐らくこれはスバルが使っていた物の左手用でしょう……万が一、戦闘になったときに役に立つかと」 「確かに、二つ揃えた方がいいでしょうね……で、まだ何かあるの?」 「いえ、大したことではありませぬ……ただ、悪評を広めるのはあなたの敵対するプリキュアとやらだけではなく、我が望みの邪魔となるであろう志葉丈瑠、池波流ノ介、梅盛源太、血祭ドウコクの四人も加えて頂きたいのです。こやつ等を生かしておいては、後々厄介になりますので」 相当な策士と思われるアクマロがわざわざ戦力増強となる装備を見せびらかして、どんな交換条件を持ち出されるかと思ったら、単なる邪魔者の排除。それだけのために自分の首を絞めるような真似をする馬鹿とも思えなかった。 しかし、ここでアクマロの真意を暴こうとしても何も進まない。スバルの戦力を増強できるのなら、邪魔者を潰す程度はお安い御用だ。 「……そう、わかったわ。いいわねスバル?」 「仰せのままに」 「じゃあ、左手を出しなさい」 スバルは言われるがままに左腕を前に突き出し、アクマロはそこにリボルバーナックルを添える。すると掌からソレワターセの触手が飛び出て、リボルバーナックルを飲み込んだ。しかし彼女の右手はそんな痕跡を残さず、すぐに元の白さを取り戻す。 「それじゃあ、奴らを追うのよ。あなたのお芝居がどれだけ優れているのか、私達は楽しみにしているわ」 「全ては……ノーザ様のために」 シャンプーの声で答えたスバルは勢いよく地面を蹴って、猛達が向かった方向を目指すように疾走した。本来の姿ではないので速度は些か衰えているようだが、それでも追い付くには問題ない。 「あなたも中々に酷い方だ……まあ、あれがスバルの幸せなのですから止めはしないですが……!」 「あら、見たところアクマロ君も負けず劣らずに思えるけど?」 「これはこれは……お褒め頂き光栄に存じます……!」 余程愉快と思っているのかアクマロの声は歓喜に震えている。 やはりこの怪物も人の嘆きと悲しみを愉悦とする、悪意に満ちた存在だ。それもナイトメアのアラクネアやハデーニャ、エターナルのネバタコスやムカーディアのように知略にも長けている。 もしも裏見がんどう返しの術とやらを使えば、この殺し合いは一体どうなるのか? 遠ざかっていくスバルの後を追いながら、ノーザは不意にそんなことを考えていた。 ◆ この殺し合いに巻き込まれてから最初に殺したシャンプーの皮を被り、木々の間を駆け抜けるスバル・ナカジマは、ふと両手に目を移す。 シャンプーの姿を真似たソレワターセの中には、二つのリボルバーナックルが潜んでいる。それを二つ揃えてから、スバルの中で正体のわからない蟠りが広がっていた。 まるで大切な誰かを裏切っているようで、心が全く晴れない。偉大なる主のノーザ様とその協力者となった筋殻アクマロが望んでいるのに、どういう訳か気が進まなかった。 (高町なのは……さん) マッハキャリバーがノーザに情報を伝える際に呼んだその名前が、スバルは心の中で何度も反芻している。 しかしそれが一体何を意味するのかが、彼女はまるでわからなかった。 (フェイト・テスラロッサ……ユーノ・スクライア……ティアナ・ランスター……ヴィヴィオ……) 次々と名前が浮かび上がるごとに、疑問も湧き上がっていく。いつどこで、その名を知ったのかが思い出せない。 けれども、彼らと共に過ごしたことがある気がした。どうしてそう言いきれるのかはわからなかったが、みんなから大切なことをたくさん学んだこともある。 これからやろうとしていることは、そんな彼らへの裏切りだった。そう思った途端、急に胸が痛くなり、そして熱くなってくる。 『あなたのお芝居がどれだけ優れているのか、私達は楽しみにしているわ』 しかしノーザの言葉を思い出した瞬間、湧き上がってきた疑問は一気に消えた。 『あなたの力をもっと私にみせてちょうだい……それがあなたにとっての幸せなのだから』 そして背中にいるソレワターセによって、ノーザが教えてくれた至福の行いを思い出される。 シャンプーの頭を潰したときの感触に、手に付着した血の臭いと味。それらを味わった瞬間、全身に酒を浴びて酔ったような快楽が脳髄を走った。 『あなたのおかげであなたも私も幸せになれるのよ……それだけは間違いないわ』 恐怖に震える弱い相手を嬲り殺しにして、絶望のどん底に叩き落とすという行為。殺す直前、シャンプーが最後に見せた苦痛に歪む表情はこの上なく愉快だった。先程、殺し損なったあの鹿目まどかという少女も、死が間近に迫ったことで恐怖に震える。もしもあのまま殺すことに成功したらまどかは、そして周りの人間はどんな絶望を見せてくれるのか? そう考えたスバルは無意識の内に笑みを浮かべる。ソレワターセによって無理矢理作らされたその顔は普段の彼女が作る笑顔とはあまりにも遠くて、凄惨だった。 しかしノーザの願いを叶えるために走り続けるスバルはそれに気付かない。ただ、ソレワターセの意志に任せて一つでも多くの殺戮を目指すだけだった。 ◆ 「すると、あなたがあの広間で加頭を前に名乗り出た仮面ライダー一号……本郷猛なのか!?」 「その通りだ……しかし、異世界を渡る仮面ライダーがいるとは」 「私も最初は驚いた。だが、あなたの他にも仮面ライダーが九人もいるのか……なら、我々の知らない仮面ライダーも他に多くいることになるのか?」 「流ノ介の話を聞く限りでは、その可能性は高そうだな」 朝日が水平線より姿を現して空に光を取り戻していく中、B―7エリアに建つホテルのロビーで本郷猛と池波流ノ介は互いに情報交換した後、驚愕の表情を浮かべている。 数多の異世界を渡る通りすがりの仮面ライダーに、数多の秘密結社が結集した悪の組織BADAN。それは限られた仮面ライダーの知識しか持たない二人を驚かせるのに、十分な威力を持っていた。 「まさか別の世界には、外道衆という組織とそれに立ち向かうシンケンジャーという集団がいるとは……争いはどの世界にもあるのか」 「……実に悲しいことだ。しかも私達が出会った若い少女達までもが、戦う世界があるなんて」 「全くだ」 猛と流ノ介の表情は沈鬱に染まり、そのまま溜息を吐く。 元々、彼らは争いを好むような性格ではない。できることならば、戦いを回避して平和的に解決することを願っていたが、悪はそれを許すような相手ではなかった。だからこそ、多くの人々を守るために戦うしかない。 今までもそうだったし、この戦場でもその方針を変えるつもりはなかった。 「まさか、この殺し合いにはそのBADANという組織が関わっている可能性があるのではないか……!? 本郷、あなたの話を聞いていると、それだけの技術力と冷酷さを併せ持つ奴らなら、こんな狂った戦いを開くのもありえるかもしれない」 「その可能性も否定できないが、まだ断定は不可能だ。今は、この戦いを止めて仲間を集めることが最優先だ」 「……そうか」 そう頷く流ノ介の身体を、猛はまじまじと見つめる。その視線に気付いた流ノ介は、思わず怪訝な表情を浮かべた。 「……どうかしたのか?」 「確か、十蔵という怪人を君は追っているんだったな。だが、見たところまだ怪我は完治していない……それで満足に戦えるのか?」 「……例えそうだとしても、こうして休んでいる間に十蔵やアクマロ……それにドウコクによって犠牲者が出るかもしれない。それを防ぐためにも、あまりのんびりしていられないんだ!」 「そうか……だが、無理をするな。君にもしものことがあっては、悲しむ人間がいるのは君だってわかっているはずだ」 「お心遣い、かたじけない。だが、例えこの身体がどうなろうとも止まるわけにはいかない……それはあなたもそうじゃないのか」 「そう言われると痛いな……」 申し訳なさそうに頭を下げる流ノ介の言葉に、猛は思わず苦笑する。それは常日頃、緊張に張りつめていた彼がたまにしか見せない笑顔だった。 本郷猛と池池波流ノ介から少し離れた場所で、四人の少女達が集まっている。普通ならば、同年代の少女が集まれば話に花が咲くかもしれないが、殺し合いという状況がそれを奪っていた。 しかしそれでも、少女達は決して絶望していない。これまで何度も困難が訪れても折れなかった強い精神と、誰かを守りたいという揺るぎない思いが彼女達の支えになっている。 四人は皆、殺し合いに巻き込まれた親しい友人達と再会するまで倒れることはできないと考えていた。 「未来の私が……管理局でたくさんの人を鍛えてるって本当なの、アインハルトさん!?」 そして今、高町なのははアインハルト・ストラトスより告げられた事実に驚きを隠せないでいる。 「はい。なのはさんは私達の時代じゃ、数々の難事件を解決したエース・オブ・エースと呼ばれるほどの魔導師です。私も、未来のなのはさんから色々なことを教わりました」 「……そうなんだ」 一三年後もの月日が流れた未来のミッドチルダよりやってきたという、アインハルト・ストラトスという年上の少女。彼女が生きている時代の自分は、フェイト・テスタロッサやユーノ・スクライアと力を合わせて多くの困難を乗り越え、更にはスバル・ナカジマやティアナ・ランスターという少女達を一人前の魔導師として鍛えたらしい。 「じゃあ、名簿に書いてあった高町ヴィヴィオって人は……私の娘で、アインハルトさんはヴィヴィオのお友達……なんですよね?」 「はい」 「……そうなんだ」 あっさりとアインハルトは肯定するが、なのははそれを素直に受け取ることはできなかった。 数分前、いつきからうさぎのぬいぐるみを受け取った際、この世界に連れてこられた友達の中には、別の時代から連れてこられた可能性があると聞いた。その時はまだ推測レベルの話でしかなかったが、アインハルトの存在が真実だと証明している。 アインハルト曰く、未来の自分は天涯孤独だったヴィヴィオを引き取って、養子にした際に『高町ヴィヴィオ』となったらしい。あまりにも荒唐無稽で信じがたい話だが、なのはにはアインハルトが嘘を言っているようにも見えなかった。 「未来のなのはちゃんは、そんな人になってるんだ……凄いね!」 「あ、ありがとうございます……」 そしてアインハルトの話を聞いた鹿目まどかは、羨望の眼差しを向けている。しかし今のなのはにとって全く覚えのないことなので、賞賛の言葉が妙に気恥ずかしかった。 ほんの少しだけ顔が赤くなってるなのはは、明堂院いつきが微笑んでるのを見る。その笑顔は、何やら意味有りげに思えた。 「……なんですか、いつきさん」 「なのは、もしかして照れてる?」 「照れてません!」 「はいはい、わかってるわかってる!」 「何ですか、それ!?」 「いいんだよなのはちゃん、無理しなくても」 「まどかさんまで、やめてくださいよ! もう!」 なのははムキになって反論するが、いつきとまどかはからかい続ける。明るい声がロビーに響いて穏やかな空気が生まれつつある中、アインハルトだけが沈鬱な表情を浮かべていた。 それを見たなのはの顔は、ほんの一瞬で羞恥から疑問に染まる。 「……アインハルトさん、どうかしました?」 「いえ……何でもありません。すみません、ご心配をかけて」 アインハルトはそう答えるが、どう見ても大丈夫とは思えない。明らかに落ち込んだ様子の彼女の前に、いつきが出る。彼女の顔は今さっきまで見せていた笑顔が嘘のように、ほんの少しだけ暗くなっていた。 「もしかして、スバルさんのことを考えてたの?」 「……はい」 暗い表情で俯いていたアインハルトは、蚊の鳴くような声で頷く。 彼女は数時間前、何者かに操られたスバルに襲われたらしい。その様子は普段のスバルからはとても想像できないくらいにおぞましく、まるで殺戮兵器を思わせるほどに残酷だったとアインハルトは言う。 それを聞いた時、なのはの中でやり切れない気持ちが溢れていった。本当は優しい人間であった未来の愛弟子が、誰かの悪意によってやりたくもない戦いを強いられている。それが一体どれだけ辛いことなのか……なのはには、想像することすらできなかった。 もしもスバルが自我を取り戻して自分自身の罪を知ってしまったら、きっと深い悲しみに沈んでしまうかもしれない。だから、これ以上望まない戦いをさせられてしまう前に何としてでも助けたかった。 「わかった、僕もスバルさんを助けるのに協力するよ……優しい人を無理やり戦わせるなんてこと、許せないからね」 いつきの眼差しはとても真摯で、それでいて静かな怒りが燃え上がっている。彼女の気迫は、本当に男だと思わせてしまうほどに凄味があった。 そんないつきの怒りはなのはにも大いに理解できた。 「私も、アインハルトさんやいつきさんと一緒にスバルさんを助けたいです! だって、操り人形みたいにされるなんて……酷すぎるから!」 もしももっと早く出会えたら、きっとわかりあえてたかもしれない。始めのうちは戸惑うかもしれないが、それでもこの殺し合いを止めるためにスバルと力を合わせていたはず。だからこそ、一刻も早く彼女を助けたかった。 「そうだな、それは私も同じだ」 そして池波流ノ介と本郷猛もまた、アインハルトの前に立つ。 「誰かの意思を奪って、この殺し合いの片棒を担がせる輩など私は断じて許せん……見つけ次第、この手でたたっ斬る!」 「そうだ。平和を願って得た力を悪に利用する……その意思や日々の積み重ねを踏み躙る奴を、仮面ライダーは決して許したりはしない」 彼らが握り締める拳からは、計り知れないほどの憤りと悪に対する憎しみが感じられた。恐らく、この二人はスバルを利用した者を見つけたら何の躊躇いもなく殺すだろう。 しかしそれをなのはは止めなかった。もしかしたら相手にも理由があるのかもしれないし、可能な限りなら救いたい。だけど今回の相手はあまりにもタチが悪すぎた。もしも身勝手な理由でスバルを操ったのだとするなら、悪魔になってでも止めるかもしれない。 「アインハルトちゃん、私もできる限り協力するよ……どこまでやれるのかわからないけど」 そしてまどかは優しく微笑みながら、アインハルトの両手を握り締めた。その姿はまるで、妹を思いやる姉のように暖かさに満ちている。 例えるなら、泣いている自分を励ましてくれた美由希や恭也のように。 「皆さん……ありがとうございます!」 そして、アインハルトの顔に少しだけ光が戻って、感謝の言葉を告げた。それでも、まだアインハルトは笑顔を取り戻さない。 一刻も早くスバルを助けて、アインハルトと一緒に笑い合っているところを見たいとなのはは思った。 「本郷、私達もそのスバルという子を捜そう……志葉屋敷に向かう途中で見つけたら、何としてでも救ってみせる」 「そうか。なら、俺達はここでもう少し身体を休めたら君達の後を追う。どうか、気を付けるんだ」 「ああ、言われるまでもない」 猛に頷いた流ノ介はこちらに振り向いてくる。その視線を受けて、なのはといつきは荷物を持って、備え付けられた椅子から立ち上がった。その時だった。 「誰か、助けて!」 ホテルの扉が乱暴に開かれて、六人の意識がそちらに集中する。 甲高い悲鳴を響かせながらホテルのロビーに飛び込んできたのは、いつきやまどかよりも年上に見える少女だった。 腰にまで届く青い長髪はぼさぼさになっており、スタイルのいい身体に纏われている中華風の服は乱れ、ほんの少し大人っぽい表情は恐怖に染まっている。 「君、一体どうしたんだ!?」 膝が崩れ落ちて転びそうになる少女に反応したのは、猛だった。彼は少女の肩にそっと両手を置いて、ゆっくりと支える。 猛に続くように、なのは達五人も急いで駆け寄った。 「そんなに慌てて……何があったんだ!」 「た、助けて……!」 震えている少女は瞳から涙を滲ませながら、その白い手で猛が着ている上着の袖を握り締める。 「恐ろしい奴らに追われて、殺されそうになったの……!」 「殺されそうになっただと!? 一体どんな奴だ!」 「それは、それは……とても恐ろしくて卑怯な奴らだったの……! 平和のために戦うって言ってあたしの仲間みんなを騙して、殺したの……!」 「何だと……!?」 猛の表情からは少女に対する思いやりが感じられるが、それと同時に烈火のような怒りが燃え上がっていた。 それを見て、なのはは思わず固唾を呑む。 「まさか、君を襲った奴らというのはすぐ近くにいるのか?」 「うん……! みんなのおかげで何とか逃げ出せたんだけど、すぐに来るかもしれないの! みんなを殺した、プリキュアの奴らが!」 「プリキュアだって!?」 少女がそう言った瞬間、猛の横を割り込むようにいつきが目を見開きながら前に出た。 「君、それは一体どういうことなの!?」 「どういうこと……って、プリキュアの奴らがあたし達を……!」 「プリキュアがそんなことをするはずないよ! みんなを守るために戦うプリキュアが、誰かを襲うなんてありえない!」 「で、でも……あたしは確かに……!」 「お願い、教えて! 君に一体何があったのかを!」 猛から引ったくるように少女の肩を掴んで揺さぶり、必死の形相で叫ぶ。それはさっき見た冷静ないつきの表情とは大きくかけ離れていた。 そんな彼女の肩を猛はそっと叩く。動揺していたいつきは猛と目を合わせると、すぐに落ち着きを取り戻した。 「待て、落ち着くんだいつき」 「あっ……! その、ごめんなさい……本郷さん」 「いや、君の気持ちもわかる。俺だって、同じ仮面ライダーが殺し合いに乗ってると言われたら平静ではいられないかもしれない。それよりもだ……」 いつきを冷静に諭しながら少し距離を離れさせた猛は、少女の方に振り向く。その瞳には未だに優しさが感じられるも、猜疑心が混じっていた。 「話を聞かせて貰おうか。プリキュアが君達を襲ったとは、本当なのか?」 「それは……本当です! プリキュアのせいで、みんなが……!」 「だが、いつきはプリキュアがそんなことをするような存在ではないと言っている……これはどういうことだ?」 「それは、その……あたしは……嘘なんて……!」 猛の鋭い視線を前に、少女の答えはどんどんしどろもどろとなっていく。蹌踉めきながら後退る彼女は目が泳いで、次第に息も荒くなっていた。 震える吐息の音がロビーに響く中、白い肌からどんどん汗が噴き出ていく。この状況なら動揺してもおかしくないかもしれないが、それにしてはあまりにも後ろめたいように見えた。 でも、まともに話ができないほど追い詰められたのかもしれない。そう思ったなのはは話をするために一歩進んだ瞬間、少女と目があった。 「……なのは……さん?」 「えっ?」 そして唐突に名前を呼ばれたことで、なのはは思わず呆けてしまう。 時系列順で読む Back 野望のさらにその先へNext 変身超人大戦・危機 投下順で読む Back 野望のさらにその先へNext 変身超人大戦・危機 Back 捲られたカード、占うように笑う(後編) 本郷猛 Next 変身超人大戦・危機 Back 魔獣 沖一也 Next 変身超人大戦・危機 Back nothing(後編) 明堂院いつき Next 変身超人大戦・危機 Back 捲られたカード、占うように笑う(後編) ノーザ Next 変身超人大戦・危機 Back nothing(後編) 高町なのは Next 変身超人大戦・危機 Back 捲られたカード、占うように笑う(後編) スバル・ナカジマ Next 変身超人大戦・危機 Back 捲られたカード、占うように笑う(後編) アインハルト・ストラトス Next 変身超人大戦・危機 Back 捲られたカード、占うように笑う(後編) 鹿目まどか Next 変身超人大戦・危機 Back 捲られたカード、占うように笑う(後編) ズ・ゴオマ・グ Next 変身超人大戦・危機 Back nothing(後編) 池波流ノ介 Next 変身超人大戦・危機 Back 二百年野望 筋殻アクマロ Next 変身超人大戦・危機
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フレッシュプリキュア!の変身後データ 【キュアピーチ】 【キュアベリー】 【キュアパイン】 【キュアパッション】 【ノーザ】 本作におけるプリキュアは妖精の国・スウィーツ王国に伝わる伝説の戦士。 スウィーツ王国には『世界に危機が迫りしとき、プリキュアの森で祈りささげば、伝説の戦士よみがえるけり』という伝説が残されていた。 ティラミス長老の祈りによって四つのピックルンが復活して、ピックルンが選んだ少女がプリキュアに覚醒する。 基本的にプリキュアの正体は秘密とされているが、ラビリンスとの戦いにより世間に広まってメディアで取り上げられるくらいに有名となっている。(「そういう決まり」で秘密にしているとタルトは言った) 四つ葉町の人達はプリキュアを応援していて、TV局の警備員も「ご苦労様です!」と敬礼しながら入館を許可した。 ラビリンスとの最終決戦に赴く前、桃園ラブ達は街の人達に正体を明かして、そしてラビリンスとの戦いに向かった。 プリキュアに変身すると凄まじい身体能力を得られるだけでなく、浄化の技も使えるようになる。 その技を受けた怪物は元の姿に戻るが、破壊された街が自動的に再生される事はない。(これまでのシリーズでは再生されていたのに対して) 基本的には変身をする際、決めポーズや名乗りを挙げるが、それらが省略される話もたまにある。 キュアピーチ 本編での主な変身者は桃園ラブ。 四人の中で一番最初に覚醒したプリキュアで、ピルンによって「愛」の力を与えられている。尊敬するダンスユニット・トリニティのリーダーである知念ミユキをナケワメーケから守ろうと決意したことをきっかけに、変身するようになった。 「チェンジ・プリキュア! ビートアップ!」という宣言と共に変身して、「ピンクのハートは愛あるしるし! もぎたてフレッシュ、キュアピーチ!」と名乗る。 戦闘の際は最初に飛び出していくことが多く、他の三人を引っ張っている。データによるとパンチ力が高い。 プリキュア・ラブサンシャイン 「悪いの悪いのとんでいけ!」という掛け声と共に、手をハートの形に組むことで発射する桃色の光線。 これを受ければ、大半のナケワメーケは浄化される。 プリキュア・ラブサンシャイン・フレッシュ 第8話でシフォンとの絆を深めたことで手に入れたキュアスティック・ピーチロッドから放たれる必殺の光線。 桃色のハート型の光が包みこんだ敵を浄化する。その威力はプリキュア・ラブサンシャインよりも高い。 キュアエンジェル (エンジェルピーチ) キュアエンジェルとは「伝説にも存在しない奇跡のプリキュア」で、人々の想いの光を受け取ったことで変身することができる。 劇場版では「子ども達のおもちゃを愛する心」で、TV本編ではメビウスの支配から解放されたラビリンスの国民達の想いが力になった。 プリキュアオールスターズDX2&DX3でも世界中の人々がミラクルライトを使ったことで、パワーアップをしている。 コスチュームも全体的に白さを増して、背中からも天使のような巨大な白い翼が生えたので空高く飛ぶことも可能。 プリキュア・ラビング・トゥルーハート 「思いよ、届け」という言葉と共に空中で巨大なハート型の空間を発生させて、癒しの光を放つ。 子ども達への憎しみに囚われていたトイマジンやおもちゃ達を浄化したり、ノーザクラインを元の球根やトカゲに戻すこともした。 合体技 プリキュア・キック 高くジャンプしたプリキュアが放つキック技。 二人ならダブル・プリキュア・キック。三人ならトリプル・プリキュア・キック。四人ならプリキュア・クアドラプル・キック。と、名前が変わる。 また、四人でタイミングをずらしながらキックを放つプリキュア・コンビネーション・キックという技もある。 プリキュア・トリプル・フレッシュ キュアピーチ・キュアベリー・キュアパインの三人が同時に光線を放つ技。 本編では第7話と第8話。プリキュアオールスターズDXではフュージョンを倒す際に使用した。 ラッキークローバー・グランドフィナーレ 第37話より使われるようになった合体技。 キュアパッションがハピネスリーフを、キュアパインがプレアーリーフを、キュアベリーがエスポワールリーフを、キュアピーチがラブリーリーフを、四つ葉のクローバーとなるように合わせる。 四人で力を合わせて、クローバーから出てくるクリスタルに閉じ込めた敵を浄化する。ソレワターセを浄化する程の威力だ。 プリキュア・ラビング・トゥルーハート・フレッシュ メビウスとの最終決戦時に四人のキュアエンジェルが、ウエスター・サウラー・タルト・アズキーナ・ホホエミーナと気持ちを一つにして放った最後の技。 これを放ったことでインフィニティとなったシフォンを解放して、全世界に平和を取り戻した。 キュアベリー 本編での主な変身者は蒼乃美希。 四人の中で二番目に覚醒したプリキュアで、ブルンによって「希望」の力を与えられている。弟の和希を守ったことがきっかけで、変身するようになった。 「チェンジ・プリキュア! ビートアップ!」という宣言と共に変身して、「ブルーのハートは希望のしるし! つみたてフレッシュ、キュアベリー!」と名乗る。 戦闘時はかなり機転が利いていて、相手の裏をかくことが多い。データによるとキック力に優れている。 プリキュア・エスポワールシャワー 「悪いの悪いのとんでいけ!」という掛け声と共に、手をハートの形に組むことで発射する青色の光線。 これを受ければ、大半のナケワメーケは浄化される。 プリキュア・エスポワールシャワー・フレッシュ 第17話でシフォンとの絆を深めたことで手に入れたキュアスティック・ベリーソードから放たれる必殺の光線。 青色のハート型の光が包みこんだ敵を浄化する。その威力はプリキュア・エスポワールシャワーよりも高い。 キュアエンジェル (エンジェルベリー) TV本編及びプリキュアオールスターズDX2&DX3で、人々の想いの光を受け取ったことで変身を果たした。ピーチのように劇場版では変身していない。 コスチュームはボリュームを増して、背中からはロボットのように鋭くなった白い羽が生えたので空も飛べる。 プリキュア・ラビング・トゥルーハート 「思いよ、届け」という言葉と共に空中で巨大なハート型の空間を発生させて、癒しの光を放つ。 基本的にはエンジェルピーチのものと変わらない。第49話でノーザクラインを浄化する際に、四人で力を合わせて放った。 キュアパイン 本編での主な変身者は山吹祈里。 四人の中で三番目に覚醒したプリキュアで、キルンによって「祈り」の力を与えられている。ナケワメーケにされた犬のラッキーを救おうとしたことがきっかけで、変身するようになった。 「チェンジ・プリキュア! ビートアップ!」という宣言と共に変身して、「イエローハートは祈りのしるし! とれたてフレッシュ、キュアパイン!」と名乗る。 他の三人と連携を組んで攻撃をすることが多い。また、終盤では一度だけ単独でソレワターセを浄化したこともあった。データによると持久力に優れている。 プリキュア・ヒーリングプレアー 「悪いの悪いのとんでいけ!」という掛け声と共に、手をハートの形に組むことで発射する山吹色の光線。 これを受ければ、大半のナケワメーケは浄化される。 プリキュア・エスポワールシャワー・フレッシュ 第13話でシフォンとの絆を深めたことで手に入れたキュアスティック・パインフルートから放たれる必殺の光線。 山吹色のハート型の光が包みこんだ敵を浄化する。その威力はプリキュア・エスポワールシャワーよりも高い。 キュアエンジェル (エンジェルパイン) TV本編及びプリキュアオールスターズDX2&DX3で、人々の想いの光を受け取ったことで変身を果たした。ピーチのように劇場版では変身していない。 コスチュームとリボンはボリュームを増して、背中からは生えたので黄色い羽を使うことで空も飛べる。 キュアパッション 本編での主な変身者は東せつな。 四人の中で最後に覚醒したプリキュアで、アカルンによって「幸せ」の力を与えられている。一度、寿命が尽きてしまったイースの元にアカルンが駆けつけたことがきっかけで、変身するようになった。 「チェンジ・プリキュア! ビートアップ!」という宣言と共に変身して、「真っ赤なハートは幸せの証! うれたてフレッシュ、キュアパッション!」と名乗る。 アカルンを使うことで瞬間移動が可能となり、劇場版ではそれを活かした戦法を取った。データによると瞬発力に優れている。 プリキュア・ハピネス・ハリケーン 「歌え! 幸せのラプソディ、パッションハープ!」という掛け声と共にパッションハーブを呼び出して、音楽を奏でてから放つ必殺技。 全身を回転させながら、ハーブから赤いハート型の光と羽を大量に放ち、敵を浄化する。また、第42話ではラビリンスの占い館を覆っていた次元の壁を破ったこともある。 キュアエンジェル (エンジェルパッション) TV本編及びプリキュアオールスターズDX2&DX3で、人々の想いの光を受け取ったことで変身を果たした。ピーチのように劇場版では変身していない。 コスチュームやリボンは長くなったが、背中から生えた白い羽は他の三人に比べてやや小さい。 ノーザ 本編での主な変身者は北那由他。 人間界では北 那由他という姿で化けているノーザが「スイッチ・オーバー!」という掛け声と共に姿を変える。 戦闘力は高く、腕から植物の蔦を出して攻撃をする。また、何もない場所に巨大な穴を開けて違う場所に移動することも可能だ。 また、彼女があるいた場所に生えた植物は枯れてしまう。 超獣化 第48話でプリキュアとの戦いに追い込まれたノーザが、ソレワターセの実を飲み込んだことで変身した姿。 そのサイズは巨大で、怪人体の時と同じように植物の蔦を使って攻撃をする。また、この蔦は浄化されてもすぐに再生してしまう。 DX2ではボトムに復活させられた影響なのか、自分の力だけでこの姿になることができる。 ノーザクライン 第49話でプリキュア四人の同時光線でダメージを負ったノーザが、ドラゴン・クラインと合体したことで生まれた怪人。 その戦闘力は凄まじく、レーザー攻撃でプリキュア達を圧倒して、ラッキークローバー・グランドフィナーレを弾き返したりもした。 しかし、最後はラビリンスの国民達の祈りによってキュアエンジェルとなったプリキュア達によって浄化されて、元の球根とトカゲに戻ってしまう。
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歩行(走行)方法 アーム いわゆる産業用ロボットです。 車輪 構造が簡単ですが、高低が激しいところや泥沼では不利です。もちろん整地では高速で走行できます。 無限軌道でもいえますが制御が比較的楽です。 無限軌道 キャタピラ。泥沼や多少の凹凸でも問題なく走行できます。ただしエネルギーあたりの走行距離が短く、 重量が増加する傾向があります。 多脚(4足歩行以上) 安定度は高いですが、消費エネルギーが激しいです。安定しているので制御しやすいです。 また無限軌道に比べると軽量にできる可能性があります。 2足歩行 注目のあれ。もともと利点がないと思われていたが(せいぜい浪漫ぐらい)、最近少ない力で長距離を移動 できることがわかりました。しかし、安定性に難が有り、制御が他の方法に比べ難しいです。 飛行 地上の影響をまったく受けません。また制御には上記の方法とは違う分野の知識が必要です。 いわゆるロボットといえるものはあまり例がありません。 制御方法 遠隔操作(有線) ケーブルが障害物にひっかかる可能性があり遠距離で使用するには向かない。 データ送受信が無線に比べ簡単にできます。 遠隔操作(無線) 有線の欠点を克服しています。 しかし、有線に比べデータの送受信が難しいです。 消費電力も有線くらべ増加します。 自律 人工知能を搭載し人間の手を借りずに活動できます。 ただ、人工知能には課題が多く実用には遠いです。 用途 ネタ コミカル ホビー 競技 掃除 介護 工業 兵器 カスタム度 市販ロボット完成品そのまんま 市販ロボット+メーカーのオプション 市販ロボ+オリジナルモーション+オリジナル外装 市販ロボから改造してオリジナルフレーム・モーション 市販ロボから改造してオリジナルフレーム・モーション・サーボ・センサ類増設 マイコンボードとサーボのセットからオリジナルのロボットを制作(プチロボ改) プチロボ改にボード・サーボ・センサ類増設 製作者がマイコンボードとサーボ・センサ類を選んで組み合わせ マイコンボードの設計からオリジナル 種類・型表記 例えば 形をK、制御をS、用途をY、カスタムをC、上から下へ順に0から数字が増えるとして 「2足歩行・リモートコントロール(有線)・ ホビー・製作者がマイコンボードとサーボ・センサ類を選んで組み合わせ」 のロボットは 2012版表記 K04 S00 Y02 C07 とか表記可能に 。
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《変身》/用語・戦術 定義 10.28.1変身は戦術である。 10.28.2本来のテキストは以下の通りである。 10.28.2.a(自動γ)〔このキャラクター〕が攻撃、または防御を行う場合、 同時に次のあなたのターン開始時まで変身状態にしても良い。 10.28.2.b(常時)0:この効果の解決時にこのキャラクターがアクティブ状態の場合、次のあなたのターン開始時まで〔このキャラクター〕を変身状態にする。 10.28.3変身状態とは、カードの上下を反転させ、変身テキスト欄の文字が正方向で読める向きにした状態である。原則的に、変身状態では本来の記述によるキャラクターではなく、変身テキスト欄によるキャラクターとして扱われる。 10.28.4既に変身状態であるカードを変身状態にする事は出来ない。 10.28.5複数の変身状態を持つ場合、変身の解決時にどの変身状態にするのかを選択する。 10.28.6変身状態にする場合、以下の手順で処理する。 10.28.6.aカードの上下を入れ替える。 10.28.6.b変身テキスト欄で指定されている情報を持つキャラクターとして扱う。 10.28.7変身状態から戻る場合、以下の手順で処理する。 10.28.7.aカードの上下を入れ替える。 10.28.7.bカード本来の記述を持つキャラクターとして扱う。 10.28.8変身状態である場合、変身テキスト欄の記述が本来のテキストとして扱われる。 10.28.9セットカードがセットされている場合、そのセットカードはセットされ続ける。セットカードからテキストを得ていた場合、変身状態になった後でもそのテキストは引き継がれる。 10.28.9.aセットカードから変身テキストを得て変身状態になっている場合、そのセットカードのテキストが無効になった時点で、変身状態から戻る。 コメント キャラクターの所持する戦術のひとつ。第十一弾で初登場。 主に別の姿を持つキャラクターや、オプションと共に戦う茨木 華扇(大鵬騎乗時)などが持つ。 1枚のカードで全く異なる能力に文字通り変身する。 テキストはおろか、名称や戦闘力もガラリと変わり、キャラクターによっては種族すら変更される。このように性質が完全に変わるカードがほとんどなので、1枚で2枚のカードを使いこなす事が出来る。 デメリットとして、テキストボックスの関係上戦術以外の効果が少ない。つまりよほど強力な効果でもない限り、変身状態を上手く使いこなさなければ既存カードより劣ってしまう事が多い。 裏向きにする行為とは異なり変身後も同じカードという情報で扱われる。つまり、相手の目標を取るカードに干渉して変身して相手のカードをやり過ごしたり、付与されたデメリット効果等を変身して帳消しにするといった事は出来ない。 第十一弾現在、変身を所持するカード全てが背景の無い「フレームレスカード」となっている。変身を所持していないフレームレスカードは現在2種類しか存在しない。背景のフレームが全く見えないカードには不滅の敵愾チームなどが存在してはいたが、これは完全に背景のフレームが存在していない。カード全体にイラストを使用出来るので、どれも非常に迫力あるカードに仕上がっている。 関連 戦術 変身を所持するキャラクター(第十三弾弾現在) 神玉/11弾 フランドール・スカーレット/11弾 二ッ岩 マミゾウ/11弾 変身テキストを所持するが変身を所持しないキャラクター 茨木 華扇(大鵬騎乗時)/11弾 上白沢 慧音/12弾 水橋 パルスィ/12弾 上白沢 慧音(白沢)/12弾 封獣 ぬえ/12弾 変身を得る事が出来るカード 黒猫/13弾 幻術 変身を指定するカード 炯眼
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【作品名】HUNTER×HUNTER 【ジャンル】漫画 【名前】蚊のロボット 【属性】ミルキ制作の暗器 【大きさ】蚊並み 【攻撃力】血を吸う動作をすれば爆発する爆竹程度 【防御力】大きさ相応 材質不明 【素早さ】蚊並み 【長所】蚊と見分けがつかない 【短所】何も言うな 【戦法】動力炉に神風特攻 【備考】ミルキが祖父ゼノに自慢してた、セリフのみで登場してない vol.1 602 名前: 格無しさん [sage] 投稿日: 2008/12/28(日) 23 21 40 蚊のロボット考察 まぁマイティマイトと= vol.7 489 名前: 格無しさん [sage] 投稿日: 2011/08/14(日) 22 03 21.64 ID OHbiFrKr 過去の考察を参考にして 484で「小さくて認識されない」としたんだが 改めて考えるとこの考察はおかしい 二次多元並みのMMTと人並みのグレズでも普通に戦ってるんだから 最強スレ的には小さいものを見る限界は考慮されないはず マイティーマイト再考察 ○蚊のロボット 相手の方が早く自爆する ×おさんぽロボット 自爆負け ×アンドロノート 自爆で倒せるが、自爆する以上先に死ぬのはこちらなので負け ×のび子 同上 ○KORO 相手の方が早く自滅する ○鉄拳 同上 蚊のロボット再考察 ×おさんぽ 自爆負け ×マイティ 自爆負け 以下マイトと同じ 総合して考えると おさんぽロボット>アンドロノート>のび子>マイティーマイト>蚊のロボット 自爆の壁は名前的にのび子とマイトの間が相応しいと思うんですが、どうでしょう? 797 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2016/03/01(火) 17 35 00.77 ID lwDs15OG [2/2] 蚊のロボットに指摘 最強スレでは姿が直接登場していなくても「あそこを人が歩いている」みたいに そこといる事が言及されていれば登場した扱いで参戦することは可能(なスレも多い)だけど 蚊のロボットに関しては「○○を開発した」程度の言及だった(はず)ので きちんと作中に登場しているとは言えないかと、よって参戦資格はないはず (省略) 以上2機に関しては3日くらい意見等を待って、何もなければ修正待ちや除外キャラ行き (省略)